第49回(2018年度第8回) “Find-Your-Role-Model” Session が開催されました
2月28日、第49回Find-Your-Role-Model Sessionが開催されました。今回は、胎児医療を専門とされる産婦人科医であり、かつNPO法人「親子の未来を支える会」の代表を務められている林伸彦先生をお招きしました。
林先生は東京大学理学部生物化学科を卒業した後、2011年千葉大学医学部医学科を卒業されました。その後、日本で産婦人科研修を行う中で、「“生まれる前に救える命”があるが、それをサポートする体制が日本では不十分である」ことに疑問を抱き、2015年にNPO法人「親子の未来を支える会」を設立、企業やコミュニティに自ら赴き講演を行ったり勉強会を開いたりすることにより、胎児医療に関する情報を発信するとともに、2016年より3年間英国のThe Fetal Medicine Foundationで胎児医療の臨床研修を受けられました。その他、The Fetal Medicine Foundation Japan 代表、日本医師会ジュニアドクターズネットワーク国際担当役員、にんしんSOS東京顧問、22 HEART CLUB 医療アドバイザーなども務められています。来年度以降は、千葉市内の病院にて臨床医として働かれるそうです。
セッションでは、「胎児医療」について、英国での臨床研修の内容、社会課題解決に向けた取り組み、ご自身の使命などについてお話いただきました。まず「胎児医療」についてですが、“子宮内の疾患を有する胎児・胎盤に対して治療行為を行うもの”と定義されており、対象はお腹の中にいる病気をもって生まれてくる赤ちゃんとなります。欧米諸国では30年も前から行われているそうです。国内での胎児治療は可能ですが、治療が普及しない理由は様々あり、そもそも胎児診療科が存在しないことに加え、産婦人科医の中でも賛否両論であるといった現状などが挙げられるそうです。
先生が胎児医療を専門として選ばれたルーツは、学生時代にCincinnati Children’s Hospital の胎児外科を実習で訪れたこと、産婦人科医として勤務する中で抱いた葛藤にあります。それから胎児医療のプロとなるために、英国のKing’s College Londonにて3年間の研修に従事し、それと同時期に自身が代表となりNPO法人を立ち上げられました。先生は、これらの活動を通じて、以下の実現を目指していらっしゃいます。
ご自身の使命達成のための戦略は極めて明確であり、先生の熱い情熱に私たちの心は揺り動かされました。
最後に先生からいただいたメッセージの中で、ロールモデルを見つけたあと実践するコツとして「人と違うことをするのなら、周りの言うことを気にしすぎないこと」という言葉が心に響きました。周りからの反発を受けることも多々あるそうですが、パッションを捻じ曲げてまでマジョリティに迎合するのは違う、と強く仰っていたのが印象的でした。
春休みであるにもかかわらず、1年生から大学院生まで多くの学生が集った今回のセッション。ご自身のご経験および使命達成に向けた熱い情熱を包み隠さずお話くださる林先生は、私たちにとってキャリア選択のロールモデルとなる存在で、セッションが終了してもなお質問が絶えませんでした。
林先生は東京大学理学部生物化学科を卒業した後、2011年千葉大学医学部医学科を卒業されました。その後、日本で産婦人科研修を行う中で、「“生まれる前に救える命”があるが、それをサポートする体制が日本では不十分である」ことに疑問を抱き、2015年にNPO法人「親子の未来を支える会」を設立、企業やコミュニティに自ら赴き講演を行ったり勉強会を開いたりすることにより、胎児医療に関する情報を発信するとともに、2016年より3年間英国のThe Fetal Medicine Foundationで胎児医療の臨床研修を受けられました。その他、The Fetal Medicine Foundation Japan 代表、日本医師会ジュニアドクターズネットワーク国際担当役員、にんしんSOS東京顧問、22 HEART CLUB 医療アドバイザーなども務められています。来年度以降は、千葉市内の病院にて臨床医として働かれるそうです。
セッションでは、「胎児医療」について、英国での臨床研修の内容、社会課題解決に向けた取り組み、ご自身の使命などについてお話いただきました。まず「胎児医療」についてですが、“子宮内の疾患を有する胎児・胎盤に対して治療行為を行うもの”と定義されており、対象はお腹の中にいる病気をもって生まれてくる赤ちゃんとなります。欧米諸国では30年も前から行われているそうです。国内での胎児治療は可能ですが、治療が普及しない理由は様々あり、そもそも胎児診療科が存在しないことに加え、産婦人科医の中でも賛否両論であるといった現状などが挙げられるそうです。
先生が胎児医療を専門として選ばれたルーツは、学生時代にCincinnati Children’s Hospital の胎児外科を実習で訪れたこと、産婦人科医として勤務する中で抱いた葛藤にあります。それから胎児医療のプロとなるために、英国のKing’s College Londonにて3年間の研修に従事し、それと同時期に自身が代表となりNPO法人を立ち上げられました。先生は、これらの活動を通じて、以下の実現を目指していらっしゃいます。
- 生まれる前の命にも医療が当たり前になる未来
- 胎児期の予防医療をする未来
- 病気や障がいがあっても排除されない社会・誰もが病気や障がいに向き合い、理解し合い、支え合える社会
ご自身の使命達成のための戦略は極めて明確であり、先生の熱い情熱に私たちの心は揺り動かされました。
最後に先生からいただいたメッセージの中で、ロールモデルを見つけたあと実践するコツとして「人と違うことをするのなら、周りの言うことを気にしすぎないこと」という言葉が心に響きました。周りからの反発を受けることも多々あるそうですが、パッションを捻じ曲げてまでマジョリティに迎合するのは違う、と強く仰っていたのが印象的でした。
春休みであるにもかかわらず、1年生から大学院生まで多くの学生が集った今回のセッション。ご自身のご経験および使命達成に向けた熱い情熱を包み隠さずお話くださる林先生は、私たちにとってキャリア選択のロールモデルとなる存在で、セッションが終了してもなお質問が絶えませんでした。
日時: | 2019年2月28日(木) 17:30~18:30 |
場所: | M&Dタワー8階南、G-Lab |
ゲスト: | 林伸彦先生 産婦人科医(胎児医学専攻)、NPO法人「親子の未来を支える会」代表 |